ICO(クラウドセール)とは?

ICOは暗号通貨経済におけるIPOのようなものである。IPOはこれまでの伝統的な経済における証券取引所上の新規株式公開であるが、ICO(Initial Coin Offering)は企業またはプロジェクトが自らのトークンやコイン(従来の金融市場における株式のようなもの)を発行し資金調達を行うプロセスである。そしてそのトークンが暗号通貨取引所に上場されることである。

ICOはクラウドファウンディングプロジェクトのようなもので、自分の企業の歴史を始めるために利用され、購入者はそのプロジェクトをバックアップすることになる。ICOはまだ成長段階であり、新たな参加者にとって市場の反応を予測することは非常に困難である。

ブロックチェーンテクノロジーにより提供される革新は暗号通貨の使用を実現し、プロセスコストは、金融取引所における従来のIPOのコストより10倍も安くなると言われている。欧州証券取引所の最低株式公開価格が約20万ドルであるとすれば、暗号通貨を利用しアクセスできるすべてのICOプロセスの合計価値は1-2万ドルの範囲となる。また、両ケースで結果は同じで、(おそらく誘致される投資のサイズはリリースプロセスのコストよりも何倍も大きい)、つまり約4万ドルを費やすと、企業は1,000万ドルを調達する可能性があるのだ。

下記のリストはクラウドファウンディングでの調達額をランキングにしたものである。上位10位以内にICOが行われたブロックチェーンプロジェクトが4つも入っていることがわかる。一方で現在このプロジェクトが全て順調に進んでいるわけではない。約150億の最高額を集めたTHE DAOはセキュリティの欠陥によりプロジェクトが終了しそのトークンは大暴落を見せた。また資金調達時1トークン約20円程度であったEthereumは多くの新たなプロジェクトのプラットフォームとなるなど、およそ5000倍の高騰を見せ、現在5,000円程度となっている。

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ICOプロセス

1.アナウンス

プロジェクトを計画する企業は、将来的に計画されているプロジェクトを暗号通貨投資家へアナウンスする必要がある。主に世界の暗号通貨投資家たちは、Bitcoin TalkやRedditに掲載されるプロジェクトの本質や目的を読みそのプロジェクトの正当性や判断を行う。

2.オファー

オファーは特定の人物、投資家に対して契約の本質的条件を規定した提案である。このオファーはプロジェクトのすべてのニュアンスをカバーし、投資額やプロジェクトの期限を指定する。取引所でどのような種類の金融商品を売却できるかを指定する。これは原則トークンとなる。

ブロックチェーン内トークンは暗号化方式であり、金融商品と同等である。例えば1トークンは債権1ドル、会社1株、10株、投票権利などとすることができる。現在、プロジェクトでトークンに対して確立された基準がないため各オファーにより個別で指定することが可能だ。

3.PR

ICOは多くの場合ブロックチェーンスタートアップなどあまり知られていない企業のために実施される。プロジェクトの成功は有能なPR戦略にかかっていると言っても過言ではない。
このPR終了後トークンの売買プロセスが始まる。ICO開始日にトークンを購入する方法の提供が行われる。

4.ICO販売開始

ブロックチェーンでトークンの解放には2つの方法がある。

  • オファーで指定した最低金額を収集したのち、トークンのリリースを行い投資家に分配する。
  • 暗号通貨取引所でトークンの販売。この場合あらかじめ幾つかの取引所で取引が可能となり、その取引所へ上場される場合が多い。このICOプロセスは従来のIPOと同様のプロセスとなる。

この方法で販売が完了したのち、発行企業は投資家に対して宣言した契約を実行する。購入者は積極的にバックアップしたプロジェクトに参加し、サービスを広めることで発行されたトークンの価値を上昇させることでインセンティブが生まれるのである。また、株式同様に取引所で売却することも可能である。その場合ほとんどがビットコインとの売買となるだろう。従来の株式と違うところは、いつでも自分の判断で24時間、簡単に売買が行えることである。

暗号通貨市場は未だ初期段階であり、規制の枠組みが整っていない。そのためICOに参加する側もリスクを知っておかなければならない。

リスク

暗号通貨市場の規制は技術的な問題であり、その中で起こっているプロセスをどう規制しているかを理解している人はごくわずかだろう。バーチャル経済では売り手と買い手の直接的な接触なしにネット決済を介して実行されるため、危険が伴うことがある。プロジェクトを行う企業やプロジェクトの概要、目的、本質、他の投資家達によるフィードバックなどすべてを視野に入れて判断することが重要である。実際に、ここ数年でICOを利用した詐欺が多く発生している。ICOの資金調達手段を見ることも重要な判断材料となる。マルチシグウォレットと独立したエスクローエージェントを利用して実行される暗号エスクローを用いることで企業は第三者の助けを借りて直接資金調達をしない方法などがある。

急速に発展しているブロックチェーン経済とICOの成長は従来の証券取引市場の形成と発展の歴史を繰り返ているものの、その成長スピードはかなり早い。

これまでにICOを実施したプロジェクトの中には、最終的に巨大な規模に成長する能力があるものも多く存在する。ICO市場は、投資家や創業者が本当に重要なプロジェクトを作りたいと考える企業にとって、新たなエコノミープロジェクトへ参加するチャンスを誰にでも簡単に提供することを可能にする。多くの新たなプロジェクトが続々と登場するなかで、有望なプロジェクトを確実に選択し見極めることが重要である。

参考元
ambisafe.co