ボストン大学研究者により、ビットコイントランザクションを追跡困難にするシステムが開発される

米ノースカロライナ州ボストン大学とショージメイソン大学の研究者はビットコインのトランザクションを追跡、個人そして関係者を特定困難にするビットコイン互換システムを開発したという論文を発表した。

当初ビットコインは人々が匿名で金銭取引を行える手段として認識されていたが、全てのトランザクションはブロックチェーン上で追跡可能であり、実態のある複数のアドレスを個人やグループとリンクさせ特定可能であることがわかっている。
FBIの捜査により、フィシング詐欺を行った男が逮捕。Torやミキシングサービスの利用も暴かれる。

また同じウォレットアドレス(公開鍵)を使い回していれば、ウォレット内のビットコインの動きは筒抜けになり、取引所とのリンクも可能になってしまう。毎回新たな公開鍵を発行しても分析ツールを利用することによりトラッキングが可能となる。

米国やヨーロッパではビットコインの非匿名化プロジェクトが推進されるなどの動きもみられている。
近々ヨーロッパでビットコインに匿名性はなくなる
米政府、ビットコイントランザクションの非匿名化プロジェクトを開始

複数のビットコインミキシングサービスが登場してはいるものの完全に匿名化を図ることはまだ困難であるとされているのだ。
犯罪者じゃなくてもビットコインのミキシングは必要だ

今回発表されたシステムは『TumbleBit』というものでビットコインプロトコルへ実装可能なコンピュータープロトコルである。
TumbleBitは既存のミキシングサービスのコンセプトを活用している。AからBへ直接支払うのではなくTumblerと呼ばれる中間者を挟むことで匿名性を保つ仕組みだ。多くの人がTumblerを利用することで個人の特定難易度は増していく。

三段階のアプローチで匿名性を強化する。
エスクローと呼べれる第一フェーズでAは、タンブラーを利用し支払いを行うことを通知する。またBはタンブラーを利用した受け取りを通知しこれに合意する。これはパブリックブロックチェーン上で行われる。

ペイメントと呼ばれる第二フェーズでは、暗号化ツールをりようしてどの人物が関与しているかを特定されることなくタンブラーが正しい人物に支払いを行う。これはブロックチェーン上に表示されない。

キャッシュアウトと呼ばれる第三フェーズでは、全てのトランザクションを同時に同額で実行することで、取引に誰が関与しているかの特定を困難にする。このフェーズはブロックチェーン上で行われる。

TumbleBitのシステムは固定された金額で動作する設定のため支払いを行うにはその金額よりも大きな金額を支払う必要がある。800人のビットコインユーザーでこれをテストしたところ第二フェーズ完了まで数秒しかかからなかったようだ。

この論文(ホワイトペーパー)は2月7日に開催された合同会社ジャノム CEO 日向氏、「暗号通貨読書会/勉強会」運営委員会による主催の暗号通貨勉強会/輪読会 #6にてフロンティアパートナーズ合同会社 代表CEO 今井崇也氏により解説が行われた。

より詳しい図解などを知りたい方はこちらで論文の資料が公開されている

参考元
unitedbitcoiners.com
eurekalert.org


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